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2023年6月 ナグルからの進捗レポート

Global Bridge Network(GBN)は2022年8月17日、Visionary Lady Foundation (VLF)にミシン3台を寄付し、ナグルというスラム地域にある学校 Creative infant school Naguru(ナグル初等学校)に縫製センターを設立した。センターではミシンの使い方や布ナプキンの作製トレーニングを実施しており、これまでに51名(生徒33名、教員6名、地域住民12名)を対象にトレーニングした。

トレーニングでは実際に使用する材料の生地を手触りして確かめながら、用途に合わせてどの生地を使うかについて説明。そして型紙を用いた採寸や形成方法を紹介した後に、実際のデモンストレーションを通して裁断方法や縫製方法を教えている。最終的に完成したナプキンは、今後の見本となるように受講生に配布している。現在受講生たちはナプキンだけでなく、簡単な服を作製したり、敗れた衣類を直したりすることができるようになった。

最近、当縫製センターではトレーナーが頻繁に不在であるという課題を抱えている。クラブのメンバーや地域住民はテーラーが2名いれば1名が不在であっても活動を継続できるので、もう一人の新たなテーラーを募集している。また、ミシンの台数不足や材料不足の課題にも直面してはいるが、活動は中止せず、自分たちで進めている。

事業による効果(インパクト)

  • 布ナプキン作製トレーニング受講者(生徒、教員、保護者)は常に意欲的である。
  • 縫製の基礎的な技術がある保護者や教員もいたため、トレーニングがやり易かった。
  • VLF及びGBNの活動実施のイニシアティブやサポートに感謝をしているという声をトレーニング後に多くいただく。
  • トレーニング受講者がひとりでナプキンを作製できるようになったことで、適切で質が上がったナプキンがより入手しやすくなった。

直面している課題

  • トレーニングへの参加希望者がクラブ設立時に比べて増加したため、ミシンや材料が足りなくなってしまっていること。オーバーロックミシンの他に使用可能なミシンは2台しかなく、作業をする2名以外は待つしかない状況である。
  • 縫製技術がまだ十分でない生徒も多数いるが、縫製を知っている保護者や教員がスキルの足りない生徒たちの面倒を見ながらトレーニングのサポートをしている。
  • トレーナー不足に加え、学校の構造においても課題がある。当対象校は教室数が少ないため、ミシンを移動させながら空いている部屋でトレーニングを実施しなくてはならない。VLFは今後の活動も見据えてトレーニングのみを実施できる部屋を借りることができないか、学校長と協議を進めている。

今後の持続のためのプラン

持続することを目的とした計画として、VLFは「縫製クラブへの支援に協力を」というプログラムを発案し、Naguru初等学校の校長や地域の指導者の力を借りて、会合時などに集まる保護者や教員からクラブ活動に対する寄付を募ることを検討している。寄付が集まれば布などの材料不足が解消され、会合時に集まった保護者やイベントへ参加者に布ナプキンを購入してもらうことを目標としている。 スピーチデイなどの学校行事の際には、保護者だけでなく宗教指導者、地域の指導者、保護者会員、教員などより多くの方が集まる機会となるので、クラブのメンバーと協力して、活動内容を賛同してもららい「縫製クラブへの支援に協力を」の寄付を募る予定である。 同様の会議やイベントは年間に3~10回、各学期2~3回の頻度で実施されている。