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レモングラス栽培による環境保全・環境教育および収入向上事業

事業の背景

ウガンダのムベンデ県では 2011 年以降、連続的な干ばつが起きており、森林伐採、耕作農業のための湿地帯への侵入など、人々の手による環境破壊が深刻な問題となっています。失業率も高く、人口の多くを占める女性や青少年は、収入源が限られ生活に困窮しており、生計を立てるために非常に原始的な農法で土地を耕しています。また気候変動による影響、環境破壊が発生する原因を理解しておらず、貧困で生計を立てられない人々が耕作地を求めた結果、こうした環境破壊へと繋がります。

~環境教育・保全事業~

Global Bridge Network (GBN) は環境保護を実践するために、SORAK と連携し以下の活動を支援しました。

① 地域の学校にて児童を対象に環境教育(環境保全の啓発キャンペーン)と女性・青少年を対 象に環境保全・レモングラス栽培トレーニング

② 地方政府(準郡の代表たち)に対し、対話・会議・現場(環境破壊が進んでいるエリア)モニタリングを通して環境保全に関する政策や意思決定への働きかけ

③ 近隣農家を対象にレモングラスの栽培の拡大とレモングラスエッセンシャルオイルの製造・販売

干ばつで痩せた土地にレモングラスを栽培することは、土壌の浸食を防ぎ、環境保全に繋がります。本事業を通して、学校の子どもたちへの環境教育、地域の女性・青少年へのレモングラス栽培のトレーニング、地方政府と環境政策への働きかけなどを行い、対象地域のレモングラス栽培の促進・拡大による環境保全を実施しました。さらに、農家が栽培したレモングラスを収集し、レモングラスのエッセンシャルオイルの精製やその商品開発及び販売を行うことで、農家の収入向上にも繋げました。

ウガンダにおける「レモングラス栽培による環境保全・
環境教育および収入向上事業」
(2017年~2019年)

2017-2019年の3年間、地球環境基金の助成でウガンダのムベンデ県にある現地NGOのSORAK Development Agency*と協働し、ウガンダの ムベンデ県と チェゲグワ県にて、不毛な土地におけるレモングラス栽培と環境教育を通して環境保全を促進する活動を実施しました。

◆リンク:SORAK Facebook

1-1  女性・若者を対象に環境保全・レモングラス栽培トレーニングを実施。レモングラス栽培は収入向上+環境を守る土壌保護として受け入れられ、3 年目では計112,000 本のユーカリなどを植林。

1-2  対象校( 16 校)の児童を対象に環境教育・啓発キャンペーンを実施、環境保全クラブを結成し、植林、環境破壊の監視・報告を促した。環境保全クラブの生徒は植林、野菜栽培、ゴミ処理や廃棄物を再利用した手工芸品製作などを実施。

2-1  ムベンデ県や準郡地域の地方政府を対象に、環境濫用の監視、規制や法の施行に向けた会議、政策立案の会合を実施。ムベンデ県では木の伐採の規制を目的とした「木炭条例」が策定された。

3-1  ムベンデ県で不毛だった土地が、レモングラス栽培などにより利用できる土地になった。 (2 年目で 12 エーカー、3 年目で 20 エーカー、植林面積は 224 エーカー)

3-2  地域の農家が栽培・収穫したレモングラスからエッセンシャルオイルを生産・販売し、農家の収入向上に寄与した。

3-3  搾油後のレモングラスなどの有機物をブリケット炭の原料とするため、ブリケット炭生産設備を建設し、有機廃棄物 60 トンを収集・炭を生産。

3-4  レモングラスのエッセンシャルオイルを用いて「蚊よけジェル」を開発・生産し、ビジネスとして成立させた。

これらの動画は2019年に代表の大西が現地視察した際に、プロジェクト対象校の生徒達が、お礼の歌を披露や環境保全に関するポエムを披露してくれた時の動画です。可愛いらしい子ども達のパフォーマンス、是非ご覧ください!